中国株式から始まる世界株安をキッカケに散々だった9月から
不吉な「暗黒の10月」へ。
中旬までダラダラと狭い範囲のレンジ相場が続いた後、
一段円高方向にシフトしたまま、再びレンジ相場で月末を迎えた。
とは言え、
ここから更に円高に荒れていく様なら炸裂するはずの黒田バズーカと、
米国の利上げを折り込み続けて数ヶ月のドル高期待が、
市場を疑心暗鬼にさせて、方向感を失なってしまっている。
レンジ抜けする材料が無いまま、
10月のFOMCと日銀金融政策決定会合でも動きはなく、
材料が無いまま月末を迎えた。
# 市況
## 米国
9月の良好な指標には市場は動かなかった。
10月に入って発表された米雇用統計は、予想よりも大幅に低いものだった。
一気に株安、ドル安か!と思った瞬間
結果的に原油高になる事を見越した買いと、原油高を好感した関連株高から
全体的な株高に繋がり、ぐるっと回ってドル高になるという、
唖然とする展開になった。
FRBは年内に利上げをすると宣言したものの、
その後の10月の指標もイマイチで、
年内利上げの可能性は、徐々に薄れてきている。
貿易赤字拡大も合わせて、急速に米国の指標が冷え込み
ますます年内利上げは困難に見える。
## EUの経済破綻と難民問題
## ギリシャ
もう話題にも上らない。
ただ、健全化は近い、とのニュースを上旬に見掛けた。
EUは、もうそれどころじゃない。
## ドイツ
フォルクスワーゲンの不正がどう決着するのか。
発覚当初、対策費用は2兆円とも4兆円とも言われていたが‥
今月は4兆円~8兆円と、とんでもない金額になってきている。
更に、シリアからの難民はドイツを目指している。
これが、どう転ぶのか。
## トルコ
シリア空爆と政治空白で泥沼化。
米国の誤爆もあいまって、トルコ国内の治安も悪化している。
その中で、リラはじりじりと反発修正してきたが、
11月の再選挙も与党が勝つ見込みはなく、
どうなるのか不透明なまま月末。
## 中国
相変わらず、都合の良い時だけ先進国を主張し、現実味のない事を良い続ける中国。
未だに6.9%の成長率を達成する見込みだと報道されているが、
中国政府が好評する経済指標を、もう誰も信じていない。
実質3%程度だろう、というのが市場の見方。
このまま官製相場で収束するか、構造改革しつつ軟着陸できるか?
## オセアニア
オセアニアとしては、通貨安を望んでいたのだろうが、そろそろブレーキがかかる頃合い。
一時の高金利通貨への過熱が消えて無くなったので、
政策金利を下げ続ける大義名分が無くなった。
オージは、RBAが金利を据え置いたことで急反発。
キューイは出遅れたものの、乳製品の価格上昇に合わせて反発中。
自然と半値戻し位にはなる流れ。
## 日本
そろそろ黒田サプライズがあっても良い頃合い。
だけど、じわじわと株価も戻し、円高圧力が弱まって来ているので、
バズーカは温存される可能性が高まってきた様に感じる。
米国の利上げが来年まで先送りになるとすると、
尚更日本は何もする必要がないので、
年内はこのまま動きの少ない状態が続くかも知れない。
米国が利上げを強行した場合、
最悪は市場が混乱して、急激にドル高円高方向に振れる可能性がある。
ただこれも、
もう長い事盛り込み済みの話なので、市場は白けた反応をする可能性も結構ありそう。
# 裁量取引の成果と課題
ポジション整理の結果、10月末には取引を再開できた。
レンジ相場的な動きが強く、結果騙しになるケースが半分弱。
しばらく、打診買い程度で様子をみている。
利益は5万円程度。
# トラリピ/ループイフダン成果
今月は、通常通り30万円以上の利益を上げることが出来た。
# 今後のトラリピ/ループイフダンの課題
## ループイフダン
ループイフダンは、損益をみつつAUDJPY_B20 を廃止する。
USDJPY_B15_15 を、当初の予定通り 127円を目処にS15に切り替える。
それまでは放置。
## トラリピ
トラリピは、高値ポジションを徐々に解消していく。
あとは、通常通りの仕掛けに戻していく。
## 裁量取引
TRYJPYのナンピンを継続。
この数ヶ月、トラリピに頼り過ぎていたのを反省し、
テクニカル指標に従った裁量取引を本格的に戻していく。